
すこし趣向が違うけれども、星新一のショートショートを思いだす。
約20分間の5つのショート・ムービーで織りなされる人間模様。
この地球のどこかの、5つの都市。それぞれの都市でタクシーのなか、運転手と客のコミカルなようでいて、おもしろおかしいだけではないやりとりが繰りひろげられる。笑いのあと、孤独やさびしさや悲しさが残る、その余韻のひきかたが、上手くいえないけれどもすごく好きだ。
5つのストーリーにはつながりはないが、最初のロスでの話が夕方で、じょじょに時間が移ってゆき、次のニューヨークは夜、その次のパリは真夜中、ローマでは真夜中の3時、ヘルシンキでは明け方と、つながっていなさそうでつながっているような、構成の仕方もいい。
それに、ありえないような、ありそうなような、人間模様の切り取り方と画面の切り取り方がうまい、と思わせられた。
真夜中の流しのタクシーのように、ひっそり流しておきたい映画。
2006.07.30 | Movie: 映画




