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Amazon.co.jp:太陽と毒ぐも
 角田光代の書いたものは、映画化された『空中庭園』をはじめとして、いくつか読んでいる。「日常の中のちょっとしたひっかかり」のようなものがわたしはわりと好きで、この人の作品のそういうところが気に入っていた。
 この『太陽と毒ぐも』は11の短編からなっている。タイトルは短編のどれかではなくて、本自体につけられたもの。『北風と太陽』のように、それぞれ11組のカップル(太陽と毒ぐも?)が「好きなんだけど、こいつのこういうところ、どうにかなんないかなぁ」とあれこれ頭をめぐらし、それぞれの結末に(そして未来に)至るといった調子の11のストーリーがおさまっているのだ。
 すごくささいなことなんだけれど、例えば食べものの好みがあわないとか、身だしなみとか、おたがいが育ってきた環境の違いが招くちょっとしたことがきっかけで恋人たちはケンカし、わめき、開き直り、妥協点をみつけるか別れるかとにかくどうにかなっていく。読んでいるほうや、はたから見ているほうからすれば、「なんでそんなことで…」と思い、「バカだなあ」と鼻で笑ってしまうのだ。でもこれがけっこう、程度の差はあっても「あー、あるかもしれない」と遠い目をしたくなるようなところがあり、あなどれないんである。
 そんなふつうのことを書いているから、お話としては全体的にトーンが平板で平凡。でも、そういうことをふつうに、ふつうに見えるように、共感を得られるように書けるのはすごいことだと思う。いま恋愛している人なら、読んで共感する人もけっこういるのではないだろうか。現在、恋愛モードに入っていないわたしでも、すこし遠い目をしたくなった。
2006.11.18 | Bookshelf: 本棚  
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