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Amazon.co.jp:スカイ・クロラ
 森博嗣は著作の多い作家で、わたしも彼の作品はかなり読んだほうだと思うのだが、近年は刊行ペースにぜんぜん追いついていない。追いつこうという気もまったくないから、なんとなくそのときのフィーリングで読む、そういう感じになった。
 『スカイ・クロラ』が刊行されたのは5年まえで、そのときは読んでいなかった。たぶんそれは正解だし、5年まえに読んでもきっと、わかったようなわからないような微妙な気持ちになっただろう。いまだって白状すると「腑に落ちる」気持ちはない。
 すごく漠然としたものを書いていて、要約すると生きるとか死ぬとかいうことなんだけれど、そのこと自体の意味を探そう、とかいうのでもない。むしろ、まったく逆でそのこと自体に意味はないし、もしも読んでなにか意味があると感じたなら、それはその人自身にとっての意味だ。その人にとっては、重要かもしれないものではある。が、『スカイ・クロラ』の主人公は生きることにも死ぬことにも意味を見出せないし、時間の流れのうえを漂っているだけなのだ。これを言うとこの小説の核心に触れてしまうので明言は避けるけれど、主人公やそのほかの一部の人たちに意味があるとしたら、その連続性なのだと思う。
 もともと生きることと死ぬことは不可分だし、どこで切れたらはいオシマイ、と死ぬわけではない。バンと銃を撃って、はたして死んだのか?そういう問いかけがあるが、つまりそういうことじゃないかな。わたしは人生というものをちょっとかじったくらいのヒヨッコだから、想像してみただけの頭でっかち的考えではあるけれど。
 もっとも、そんなことを考えなくても、近未来的戦闘ファンタジーとして、やや散文的ではあるけれど、その散文ぐあいがテンポよく読みすすめられて、好きな人ははまるだろう。戦闘とか、死とか、そういうことに主人公の感覚と同じく、現実味があまりなくて、本当にファンタジーなんだと思う。でも、真実があるような気がする。真実らしく見えるのは、虚構の世界だからかもしれない。
2006.11.19 | Bookshelf: 本棚  
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