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ビル・ヴィオラ―はつゆめ こんなふうに、表現できるんだ!
 新しいタイプのアートとの出会いは、新鮮な驚きをもたらしてくれた。
 ビル・ヴィオラがつくり出す作品群は、「ビデオ・アート」「映像アート」というらしい。わたし個人の所感ではあるが、それは静止画の絵画や写真とは異なり、かといって映画でもないと思った。絵筆のかわりにビデオカメラを表現手段として用い、なおかつ撮影された映像そのもので表現しようとしたものだ、という気がする。

 「はつゆめ」というのは56分のビデオ・アートで、最初にこれを見た。映画を見るときみたいに、上映時間が決まっている。時間がくると、ミニシアターのような小さな部屋に通されて、間をおかずにすぐに映像がはじまった。最初に日がのぼり、それから関係のあるような、ないような、不思議な映像の連続。
 何を感じて、どう解釈したかはきっと人それぞれだと思うけれども、わたしは生きることと死ぬことの妙のようなものを見たように感じた。となり合わせの生と死。暗闇のなかで、ネオンサインだとか車のライトだとか、たくさんの光が人魂のように浮かんでは尾を引いて消えていく。途中から灯篭流しをイメージしていたら、そのものずばりの映像もあった。ここの灯篭流しの映像も、すごいセンスで撮られていて、ただものじゃないなという感じ。
 こういう題材(生と死)で、いままでたくさんの芸術家がいろんな作品を作ってきたと思う。ビル・ヴィオラのようなやりかたは初めて見たから、試みとして面白かった。

 そのほかには8つのビデオ・アートが展示スペースに配置されており、こちらは上映時間はなく自由に見られるようになっている。いずれもテンポがゆっくりとしていて、「いらち(せっかち)」な関西人にはきついかもしれない。そこをぐっとこらえて、時間をかけてじいっと見ると、スルメのような味わいが出てくるというのが個人的な見解。
 たとえば「ラフト/漂流」という作品は、映像の最初では人種も性別も年齢も多様な人びとが混在している。そこに微妙なよそよそしさ、不調和が感じられた。ところがある瞬間、人びとはまさに「漂流」し、そこに「漂流者」という一体感が生まれる。一枚の絵画としての調和。その変貌は映像ならではだろう。

 もし、これからビル・ヴィオラの作品を見にいかれるのなら、1日かけて見るつもりで行くのがいい。駆け足鑑賞は、とてもじゃないができない。それでは「せっかく見にいったのに何だこれ」という感想にもなりかねないので、好みはあるとしても時間には余裕をもって。

【ビル・ヴィオラ―はつゆめ】
 2007年1月23日(火)~2007年3月21日(水・祝)
 兵庫県立美術館
 開館時間:10時~18時(金・土曜日は~20時)/入場は閉館30分前まで
 休館日:月曜日(ただし2月12日(月・祝)は開館、翌13日(火)休館)
2007.02.12 | Art: 芸術  
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