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フィラデルフィア美術館展
 京都の夏は暑い。
 市美術館から見える平安神宮の大鳥居は朱色に燃えて、アスファルトの地面がじりじりと焼けつく音が聞こえるような気がする。
 そんななか、友だちと一緒に「フィラデルフィア美術館展」を見にいってきた。
 春にも、「大エルミタージュ美術館展」を彼女と共に訪れている。
 その大エルミタージュ美術館展や、オルセー美術館展、昔に見たゴッホ展の混みぐあいから「印象派の展覧会は混むのかな」と思っていたけれど、意外なことにずいぶんと空いている。普通にしていれば人にぶつかることもなく、ゆっくりと見ることができた。
 ……やっぱり、暑いと外に出る気がしないのかな。

 「フィラデルフィア美術館展」の副題は「印象派と20世紀の美術」で、コローやクールベの写実主義からはじまり、印象派、ポスト印象派、キュビスム、エコール・ド・パリの時代、シュルレアリスムと経てきて現代美術に至るまでの流れで構成されている。
 意図しているわけではないが、わたしが心をひかれるのは、この「写実派~現代美術」にかけての作品が多い。
 (もっとも、見ているのもその時代のものが多いのだけれど)。
 そのなかでも今回とりわけ印象に残ったのは、ジョアン・ミロの「月に吠える犬」だった。小さなプレートに添えられていた「そんなことは知らないよ」という文章も。
 そんなことは知らないよ。でも犬は吠えるのだ、なんて。
 コンスタンティン・ブランクーシの「接吻」もおもしろい。このひとはどういう風に世界を見ているのか、とても気になる。極限まで単純化された彫刻。兵庫県立美術館のコレクション展にも、彼の「新生」という作品があって、金色のつやつやした卵のようなそれがすごく好きだ。
 他の絵も、ひとつひとつおもしろさがあって、見ていて楽しかった。
 ゴーガン、ロダン、マティス、キリコ。
 なにより驚いたのは、ピカソの「3人の音楽師」。
 このフィラデルフィア美術館展を訪れる前日、冒頭の彼女も含めて、高校時代の友人3人が神戸に集まった。わたしと、彼女以外にもうひとり。そのもうひとりが5月にニューヨークに行き、MoMA(ニューヨーク近代美術館)で「おみやげに」と絵はがきを買ってきてくれた、その絵はがきが「3人の音楽師 (Three Musicians)」だったんである。
 MoMAとフィラデルフィア美術館のものでは、微妙に違う。
 違うのだが、偶然の出会いに驚き、うれしくなった。
 また、この「3人の音楽師」は、ギョーム・アポリネールの死を追悼したものらしい。アポリネール!
 高校時代、フランス詩にかぶれて、もちろんアポリネールのものもいくつか読んだ。なかでも「ミラボー橋」がお気に入りで、「3人の音楽師」を見たとたん冒頭の一節が頭に流れる。
 ミラボー橋の下を セーヌ川が流れ
 われらの恋が流れる
 わたしは思い出す
 悩みのあとには楽しみが来ると

 (後略:堀口大學 訳)

 面白い展覧会だった!
 京都は暑かったけれど。
 この暑さも悪くない、かもしれない。

【フィラデルフィア美術館展】
 2007年7月14日(土)~9月24日(月・休)
 京都市美術館
 開館時間:午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
 休館日:毎週月曜日(祝日の場合は開館)
2007.08.10 | Art: 芸術  
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