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Amazon.co.jp:オレンジの壷(上)Amazon.co.jp:オレンジの壷(下)
 主人公の佐和子、25歳。
<お前には、どこも悪いところはない。だけど、いいところもぜんぜんないんだ。女としての魅力も、人間としての味わいも、まったく皆無だ>
 結婚生活は1年で終わった。1ヶ月前に離婚した夫の別れぎわの言葉が、ずっと佐和子の心に突き刺さっている。
 そんな佐和子が祖父の形見の日記と出会い、彼女のなかで少しずつ変わりはじめてゆくものがあった。

 祖父の形見の日記と、「オレンジの壷」というふしぎな言葉をめぐって、物語はミステリー仕立てで進んでゆく。ひとりの人間が生きた、その人生のミステリーを追っていく、といえるかもしれない。
 けれども人生の、それもとうの昔に終えられた人生の、謎を白日の下に明らかにするすべはないのだ。小説のミステリーなら「謎解き」という落ちがあるけれども、人生の謎は名探偵が解明してくれるわけではない。
 謎をあきらかにしたい人だと、きっと不満に思う。
 けっきょく、なにひとつ完璧にわかったものなんて、なかったのだから。けれど、佐和子はそんな人生のなかから、なにかを掴みとってほんの少し成長した。そういう小説。

 オレンジの壷とは、そのなかに入っていたのはなんだったのか。
 それは、たぶん読んだ人の心ひとつで決まるものだろう。

 ストーリーは多少のご都合主義を感じさせるが、テンポよく進む物語に引き込まれた。だからこそ謎が謎のままになるのには不満もあるが、謎が謎のままである意味を考えてみても面白いと思う。
2006.07.01 | Bookshelf: 本棚  
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